子育て世代を掴むマーケティング戦略~マーケティング事例研究会テキスト 抜粋
子育て世代を取り込む必要性
少子高齢化社会の日本において、今後一つのカギとなるのは「子育て世代」です。
人口減少・高齢化率の上昇により今後市場の縮小が更に加速していく中で、将来に向けて売上を維持・拡大するためには次世代の顧客(子育て世代)を今のうちから取り込んでいく必要があります。もちろんシニア世代やヤング世代なども含め、世代やライフステージに応じて顧客を理解し販促等を行うことが重要ですが、今回は「子育て世代」に焦点を当てて購買行動や有効な販促について考えていきます。
子育て世代の特徴・傾向
現在の「子育て世代」とは一体どんな特徴・傾向を持っているのでしょうか?
「子育て世代」は主に1970~80年代生まれのいわゆる”団塊ジュニア世代” ”ポスト団塊ジュニア世代”と呼ばれる世代です。価値観の多様化や、バブル経済の崩壊から不景気を目の当たりにした影響などもあり、財布の紐が固く消費行動がバラバラな傾向があります。そのためシニア世代と比べて消費の特徴が見えづらく、画一的なマーケティングが通用しないと言われています。
また、消費スタイルは二極化しています。個人の趣味に関する商品・サービスといった自分のこだわりを重視する「プレミアム消費」は時間もお金もかける一方、日常的に使う食料品・日用品といった利便性を重視する「利便性消費」は、時間やエネルギーを費やすのがもったいないと考えていると言われています。
子育て世代の購買行動・消費スタイル
では、スーパーマーケットでのお買い物はどうでしょうか?
グリーンスタンプが実施したモニター調査から、お客様の購買行動・消費スタイルを考えます。
調査結果は下図に示していますが、要約すると若い世代(子育て世代)ほど買い物をする店の選択肢が少なく、買い物の時間効率や時間短縮を意識しており、またチラシをチェックしていない人が多いためチラシ効果は薄いと見られます。
よって、子育て世代はスーパーマーケットでの買い物に対して、“日常的な買い物にはなるべく時間とエネルギーを費やしたくない”という意識があるのではないかと考えられます。
では、そんな子育て世代を取り込むにはどのようにアプローチするのが良いのでしょうか?次回更新予定の記事からは、子育て世代をターゲットに実施し来店促進など効果をあげた企画をご紹介いたします。ぜひご参考までにお読みください。